新しいお薬を開発するには非常に多くの研究が必要で、また様々な段階があります。その中でも最も重要なのが実際に人間に投与し効果を知るための治験です。
本記事では、そんな治験の概要や、よく聞かれる「臨床試験との違い」についてまとめましたので紹介します。
1.治験とは?
そもそも治験とは、新しい薬剤の有効性や安全性を調べるための研究です。治験は、動物実験や細胞実験の段階を経て人間に実際に投与されます。また治験は一般的に3つの段階に分かれます。第1相から第3相まで順に進み、薬剤の安全性や効果を評価していくのです。
※第1相から第3相試験について
・第1相試験
健康なボランティアを対象に治療法の安全性を確認するために行われます。幅広く一般的に募集されることが多く無作為に投与していくような試験になります。
・第2相試験
実際の患者を対象に治療法の有効性や最適投与量を確認するために行われます。疾患を患っている方を募集することで効果とその投与量を見ていく試験となります。
・第3相試験
多数の患者を対象に、治療法の有効性や安全性を確認するために行われます。この試験も実際の疾患をお持ちの患者を募集し、お薬として市場へ出回った際の安全性を中心に試験していきます。
2.治験と臨床試験の違い
治験と臨床試験は、同じ目的を持っているものの、その方法や規模が異なります。
臨床試験は特定の疾患に対する治療法の効果を調べるために行われます。一方、治験は新しい薬剤の有効性や安全性を調べるために行われます。
また臨床試験は一般的に少人数で行われますが、治験は数百人から数千人の参加者が必要です。どちらも厳格な規制が課せられており、参加者の安全性には最善の注意が払われます。
3.治験の重要性
治験は新しい薬剤の有効性や安全性を調べるために欠かせないものです。
治験によって新しい薬剤の開発を加速させることができ、疾患の治療法を進歩させることができます。また、治験に参加することで医療の進歩に貢献することができます。
治験は医療に携わる方々の協力がなければ実施できないため、治験への参加は非常に貴重な貢献となります。
4. まとめ
このように治験は新しい薬剤の開発において不可欠なプロセスであり、その結果によって新しい治療法が開発されることがあります。ただし、治験は人体に関わるものであるため適切な規制基準を厳密に守る必要があります。
そのため正しい機関が厳正に選んだ企業しか実施できません。とくに参加者の安全性については厳しくチェックが行われており、日々のオペレーションについても細心の注意を払いながら運営をしております。
ご不明・ご不安な点は、いつでもご相談下さい。
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